動物病院/福岡県/福岡市/南区/老司/犬/猫/エキゾチック/ペット/児玉どうぶつ病院

B-1 消化管内寄生虫虫卵集

爬虫類の便検査を行うと、さまざまな寄生虫卵やシスト、動いている寄生虫を観察することができます。写真や図解入りで爬虫類の寄生虫の種類それぞれについて詳しく説明している本はあまりないので、はっきりした名称がわからなかったり分類できなかったりするものも少なくありません。それらも含めてここで紹介していきます。説明のところにある動物種は、その写真の寄生虫がいた個体を記載しています。

まずはコクシジウムシストですが、コクシジウムシストでも、検査をするとたくさんの形が見えます。どれも簡単にコクシジウムと呼んでいますが、いろいろな属に分かれていて、それによってシストの形も大きさも異なります。

写真1 ウスタレカメレオン ♂ 
      Furcifer oustaleti 


写真2
 ジャイアントフィッシャーカメレオン ♂ 
      Bradipodion fischeri


: 写真3 パンサーカメレオン(マロアン) ♀  
      Furcifer paradalis


写真4、5、6
 ピンクパンサー ♀
            Furcifer paradalis
3種類全て同一個体より検出。







以上6種類全てコクシジウムシスト。

写真7 線虫卵

ちょうど仔虫が孵化するところです。

写真8
 線虫卵。

写真9

右下に蓋が付いています。不明卵です。繊毛虫シストかもしれません。

写真7、8、9 同一個体のウスタレカメレオン♂より検出。

写真10  パンサーカメレオン(デルマ) ♂
        Furcifer paradalis


糞便中を動き回る糞線虫の仔虫。

写真11
 パンサーカメレオン(マロアン) ♀
        Furcifer paradalis


線虫卵。虫卵の中に仔虫がとぐろを巻いています。

参照 (類似卵と成虫)
 消化管内線虫、吸虫の寄生例カーペット♂写真4~6

写真12  

カーペットカメレオン
Furcifer lateralis

吸虫卵
写真13 
 
ピンクパンサー ♂
条虫卵

真14  不明卵(吸虫?)

写真15  線虫卵

写真16  線虫卵(蛋白膜付回虫卵) 

(写真14、15、16 メラーカメレオン
            Chamaeleo melleri
 )

写真 17、18、19

ピンクパンサー ♀ 同一個体より。17、18は内容物の発達段階の違い、だけで同種の線虫卵、19も同種が何らかの原因で変形したように思いますが、外膜が異なる気もするので別種の線虫卵かもしれません。

写真20  パンサーカメレオン
         (サンバーバ) ♂
         Furcifer paradalis (Sambava)

31gでひどく削痩していた症例から検出されたもの。繊毛虫のシストか、吸虫卵のようですが・・・

写真21  
さらに2日後に再検査したところ、写真20と同種のものがこのように 内部分裂して成長していました。

写真22  

2日前には確認できなかった線虫卵も見つかりました。

写真23  フィッシャーカメレオン ♂

何の寄生虫でしょうか?実はこれが精子です。

写真24、25  ピンクパンサー ♂

アメーバシストです。シストの大きさにはわりとばらつきがあります。(写真25は拡大)

写真26、27 パンサーカメレオン
           (マロアン) ♀


はっきりした輪郭の周囲に透明な輪郭で縁取られているあたりが、条虫卵のような感じです。全体的にぼんやりしていて、内部構造も観察しづらい卵でした。

写真28 ピンクパンサー ♂

線虫卵ですが、かなり巨大です。

写真29

28と同一個体のもの。内部が分裂してきています。

写真30 ピンクパンサー ♂

線虫卵。

写真31  ホシガメ Geochelone elegans

A:アメーバシスト  B:アメーバ栄養体
  栄養体はいわゆる「アメーバ運動」をして移動していき
  ます。

写真31~35
  栄養体が形を変えながら移動していく様子です。


写真36  ホシガメが排泄した便

検査した個体の便は、固形で外見上は異常なしです。しかし、顕微鏡で観察すると次のようなものが観察できます。

写真37  蓋付の繊毛虫シスト  Nyctotherus spp.

写真38  
殻の中で栄養型がくるくると動いています。栄養型の縁にはぐるっと 繊毛がついていて、それらがさかんに動き、移動します。顕微鏡下では、繊毛が動いて栄養体が進むさまがはっきりと観察できます。

写真39  
栄養型がシストの蓋部分から出ようとしています。かなりくびれてむりむり出口に突っ込んでいます。

写真40  
うっかり顕微鏡にぶつかって振動をあたえてしまいました。栄養型は、そのせいかどうか知りませんが再び殻の中に戻ってしまいました。出ようとしていた出口の蓋がなくなっていますね。

写真41  

同一のホシガメ個体から。別の種類の繊毛虫シストです。この写真の2つは大きさがかなり違いますが、同種です。小さな方で上の例のシストの1/2程の大きさです。

写真42  

拡大。このシストでも内部で栄養体が動くのを観察しています。

写真43  同一のホシガメ個体から。

 C:ギョウチュウ卵
 D:上記の丸型繊毛虫シスト

大きさの対比を見てください。

写真44  ギョウチュウ卵拡大

写真45 ヒョウモンガメ Geochelone pardalis

A:アメーバシスト C:ギョウチュウ卵

大きさの対比を見てください。

写真46  ギリシャリクガメ ♀ 
        Testudo gracea


線虫卵です。

参照 (成虫虫体) 消化管内線虫大量寄生例ギリシャ♀写真19 

写真47、48  ヒョウモンガメ ♀ 

丸型の繊毛虫シスト。

写真49  ギリシャリクガメ ♀

ギョウチュウ虫体を観察したところ。

写真50  卵のある部分の拡大



掲載されているすべての内容について
無許可で複写・転載することを禁じます。