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D-9 皮膚病変と線虫寄生の認められた例
写真1

ニホンイシガメ Mauremys japonica

背甲長 6.3cm

甲羅全体にぬめりを生じていました。


写真2

腹甲を除去したところ。皮膚はとても脆く、触れただけでも容易に剥離しました。写真の頚部の皮膚が剥けているのも、腹甲を外す時一緒に取れてしまったものです。その他各所にゴミのようにこびりついているものも剥離した皮膚の一部です。
写真3

内臓腹側面。死亡後の保存状態が悪かったためか、肝臓が崩れ原型を留めていません。腐敗が進行していると考えられますが、皮膚の脆さは腐敗のみでなく生前から感染症などが存在していたように思われます。



写真4
消化管内には線虫が寄生していました。

写真5
直腸内の便で認められた線虫仔虫の顕微鏡像。まだこの時点ではくねくねと動いているさまが観察できました。
写真6
同様に便中に認められた線虫卵。


水生カメでは、飼育環境内の水の汚れから生じる皮膚や甲羅の感染症がよく見られます。また、十分な紫外線、温度管理がなされていない場合では免疫力の低下から感染症にも罹り易くなります。いわゆるゼニガメ(イシガメ、クサガメの幼体)、ミドリガメ(アカミミガメ幼体)などでは非常に安価な値段で販売されており、そのためかぞんざいな飼育管理をされていることが多く、とても残念に思います。



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