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A-21 腹腔内の胎仔の異常と条虫の大量寄生が認められた例
写真1

エリオットカメレオン Trioceros ellioti

体重 13g ♀

写真2

A : 肝臓
B : 卵管内の胎仔



写真3
腹腔内は胎仔で充満しています。しかし胎仔はまだ卵黄が目立ち、体の構造まではよく分かりません。黒い粒は胎仔の目です。
写真4
B(L) : 卵管(左側)
B(R) : 卵管(右側)
左右卵管で胎仔の詰まり方にかなり差が見られました。


写真5

右卵管(胎仔)のアップ。 黄色矢印 : 卵管から露出してしまっている胎仔。 B(L) : 卵管(左側) B(R) : 卵管(右側) C : 卵管から露出した胎仔  D : 左右卵管が結合して1本になっている部分。もうすぐ続きが総排泄腔。
右側卵管、胎仔を観察すると、卵巣に近い部位(腰に近い)の卵管が破れ、胎仔が露出していました。露出胎仔は他の卵管内に収まっている胎仔と比較して卵黄がほとんど付着していず、またその外見も茶褐色であり、やや硬く変化していました。写真6,7の胎仔と見比べて見て下さい。また、右卵管内の胎仔数は左よりも明らかに少なく、不均等です。(卵を持って死亡した例 エリオット♀ 参照)C胎仔は何らかの原因で成長できなかったり、途中で死亡することにより卵管内で徐々に吸収されていき、このような姿になったのではないでしょうか。右卵管には、最初卵巣から卵が降りてくる段階ではもっと多くの胎仔が存在していたのかも知れません。しかし、どの段階で卵管が破れたのかは不明です。





写真6

左側卵管内からの胎仔。卵黄とは細い管(青矢印)で繋がっています。写真では良く分かりませんが、この大きさでも胎仔にはきちんと四肢と指が既に備わっていました。

写真7

同様に左卵管からの胎仔。尾(?)らしきものがとても長く感じます。




写真8

卵管、消化管を摘出後の卵巣。(青矢印)





写真9


胃~直腸までの消化管を摘出したところ。少し 膨れていますので、何か入っているようです。

写真10

消化管を開けると、粘液と共にほぼ全長に渡って条虫の寄生が認められました。




写真11

条虫のアップ。とても長い虫体でした。この虫体のために消化管の外見が膨れて見えていたようです。

写真12

直腸内の便を顕微鏡で観察すると、条虫卵を見つけました。他の寄生虫卵は認められませんでした。



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